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池袋晶葉と結婚したければ『ふわふわの泉』を読もう

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おはようございます。

最近「池袋晶葉っぽい子が出てるんだけど」という理由で何かを薦められがちです。

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『プリパラ』の南みれぃとか……

 

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最近だと『ペルソナ5』の佐倉双葉とか……

 

いや、いや、ちょっと待って!

お前ら前髪パッツンでメガネなら何でもいいと思ってないか!?

まぁいいんだけどさ だけどさ

 

さて、今回紹介する小説『ふわふわの泉』。

野尻抱介氏によるSF小説です。

 

ふわふわの泉 (ハヤカワ文庫JA)

ふわふわの泉 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

Kindle版もあるので安心してほしい

 

 

まぁぶっちゃけこれもフォロワーから「池袋ちゃんみたいな子が出てくる小説あります」と聞いて読んでしまったんですが。ですが。

 

で、この小説の主人公、泉ちゃんなんですが果たして池袋晶葉っぽいのか? というと必ずしも池袋晶葉ではありません。まず泉ちゃんの専攻、そして物語の骨子がどちらかというと化学、サイエンスよりケミストリーよりなんですよね。池袋晶葉はあくまで科学者(それもロボ特化)なのでジャンルとしては池袋晶葉よりも一ノ瀬志希ということになります。

 

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科学

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化学

 

さらに、主人公・泉のモットーは「努力しないで生きること」。全編を通して遊んで暮らすために生きるその姿はシンデレラガールズで言えば双葉杏を思い出します。

 

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俺も印税で生きたい

 

 

と、正直必ずしも池袋晶葉かというとさえでもないのですが、この作品。かなり個人的にクリティカルな点で刺さるものがあったのです。

ここからはかなり本当に個人的な話になるのであまり同意とかは求めないので「そうにゃんか〜〜」と思っていただければ幸いです。

あと『ふわふわの泉』の起承転結の承くらいの話をするので徹底的にネタバレを聞きたくない方はご注意ください。

 

 

 

 

 

さて。

じゃあ刺さった理由を話すんですけど……あの、池袋晶葉の未来の話をしてもいいですか?

そう、未来です。

池袋晶葉に声がついてCD発売されて欲しい〜〜とかそういうメタな話ではなくて、あのアイドルマスターシンデレラガールズの地球の中での未来の話です。

ドラえもん』に対する『ミニドラSOS!』の話をしますよ。いいですね。

 

池袋晶葉なんですけど……彼女、14歳ですよね? それが……18歳から21歳くらいまでのあいだですかね?

そのへんです。

そのへんでですね、アイドル辞めるんですよ。これはもう僕の中ではほぼ決まってるんですが引退するんです。

もちろんネガティブな理由ではありません。初代アイマスでのAランクSランクエンドみたいな「やっぱ人気出なかったね〜〜」みたいな終わり方ではありません。

では何故池袋晶葉は引退するのでしょうか?

決まっています。結婚です。

池袋晶葉はアイドルデビュー以来想いを寄せていたプロデューサーとついに結ばれるのです。

 

さらにそれだけではありません。

池袋晶葉はその天才的な技術によって発明して来たロボ、そしてそれに付随する技術で数々の特許や製品化権を手に入れ、莫大な資産と会社を手に入れます。

それにより、アイドルを引退した後も変わらずちょくちょくテレビには顔を出すのです。カンブリア宮殿とかに出演してるのです。*1

 

更にそんな身分になっても池袋晶葉は古巣であるアイドル事務所によく顔を出します。それは置いて来たロボであったり、エアコンなどの機器のメンテナンスをしてあげようというのもあるのですが、もちろんかつての仲間のアイドル、ちひろさん、そして愛する仕事中のプロデューサーなどに会いにくるために顔を出すのです。

そして当然、旦那のプロデューサーはほかの新人アイドル達を育てているのですがそのアイドルたちが「あれがプロデューサーさんの奥さん……」「綺麗……」「昨日ガイアの夜明け出てたの見たよ……」とかヒソヒソ話をしてるのを聞いてフフーンってなっちゃったりするのです。

挙げ句の果てにプロデューサーの首に巻きついて「そうだぞ私がこいつの妻だぞ」とかニヤニヤしながらベタベタしてりするのです。そしてその薬指には指輪が光る……。*2

 

なんの話だっけ。

そう『ふわふわの泉』か。

ごめんな池袋晶葉の話ばっかり聞かせちゃって。

で、僕の考える「未来の池袋晶葉」の話を聞かせた上で、『ふわふわの泉』に戻ります。

まずはハヤカワ公式ウェブサイトからあらすじを引用しましょう。

 

浜松西高校化学部部長・浅倉泉の人生の目標は
"努力しないで生きること"。
文化祭を前に泉は、ただ一人の部員・保科昶(あきら)と
フラーレンを生成する化学実験を行っていた。
そのとき学校を雷が直撃!
実験失敗と落胆する泉の眼前には
空気中に浮かぶシャボン玉のような粒子が生まれていた。
ダイヤモンドより硬く空気より軽いその物質を泉は"ふわふわ"と名づけ、
一儲けしようと考えるのだが・・・・・・
伝説の星雲賞受賞作、ついに復刊 

 

と、まぁこれがあらすじです。

この、あらすじの続きの話をします。

泉ちゃんはその後、「ふわふわ」の量産に成功します。これで金儲けをしようと企んだ泉ちゃんは後輩の昶くんに協力させ、その祖父の力を借り特許、量産のための施設、そして会社を設立します。

 

そして色々あるのですが……結論を言ってしまうと大儲けします。

 

二百袋のふわふわは、一時間で完売した。買えなかった客には、明後日また来てくれと言って帰らせた。後に残ったものを、従業員ともども、泉はしばらく無言で眺めた。現金と小切手の山。きっかり二億円の売り上げ。昶が口を開いた。「言ったとおりでしょう、泉さん。即日完売だって」「ああ」百年に一度のサクセスストーリーとして語り草になった一日は、こうして暮れたのだった。

 

こうして大成功を収めたところで第1章は終わります。

そして第2章。

いいですね。これから第2章の話をしますが作家も言った通り起承転結の承の話なので気にする人は読むのをやめてください。

 

 

 

で、第2章。

時間は進んで第1章より3年の時が経過しています。

その後も「ふわふわ」の販売は大成功を収め、その技術革新によって世界は様変わりしていきます。

泉ちゃん率いる「ふわふわ社」は「ふわふわ」を用いて作った「ふわふわジェット」を空飛ぶ重役室として世界を股にかけ、金にかまけて産み出したさらなる発明でまたもっと儲け、その技術でさらにまた研究して……と順風満帆すぎる経営を行なっています。

 

3年の間に発明された技術について、また本文を少し引用してみましょう。

 

粒のままでは扱いにくいので 、ふわふわを真空容器に入れてオ ーブンで焼いてみた 。すると粒子が焼結して発泡スチロ ールのようなものができた 。粒子は石鹸の泡のように融合して球の隙間に真空を閉じこめたので 、ますます総比重が小さくなった 。空気に対する比重は〇 ・二四 。地上では一立方メ ートルあたり約一キログラムの浮力を持つ 。それでいて発泡スチロ ールを越える強度があり 、防音 ・断熱特性も優れていた。

 

これです。

これ。

このしっかりした理屈。

ぼくがもとめていたのはこれなんです。

 

急にこれこれ言い始めて困惑されているかもしれませんが説明させてください。

ここでこの記事全体で言いたかったことを言ってしまうと、つまりこの『ふわふわの泉』は僕が理想とする「未来の池袋晶葉」の生活をより具体的に書いてくれているんです!

わかりますか。

 

僕は未来の池袋晶葉に、「アイドル辞めた後もすごい発明とかしてめちゃめちゃ成功してアイドルを辞めたにも関わらず相変わらず時の人であってほしいなー」と思っていました。

で、『ふわふわの泉』を読んでみるとこの話の主人公の泉ちゃんは、その僕の理想とする未来の池袋晶葉の生活をほぼ完璧に送っているんですよ!!!

しかも僕の中では曖昧に済ませていた「なんかすごい発明」の部分がものすごく詳細に描かれているんです!!!!!すごすぎる!!!!!!

 

正直読み進めながらニヤニヤニヤニヤしてしまい、「この方は、僕の頭の中を覗いたうえで稚拙すぎる部分に手を加えて文学作品として完成させているのでは???」と考えるほど理想の姿がそこにはありました。

 

ミザリー』というお話があります。人気小説家をファンの女性が監禁し、望み通りのストーリーを書かせるというサスペンスなのですが、なんかそんな乱暴なことしなくても勝手に望み通りの小説を書いてもらっちゃったみたいなそんな気分です。本当にすごい。

 

今後、「池袋晶葉ちゃんとどうなりたいの?」そう周りから聞かれたら僕はこう答えるわけです。

「『ふわふわの泉』を読め」と……。

 

 

さて、そんな『ふわふわの泉』ですが単純にSF小説としても読みやすいです。様々な考証はけっこうしっかりしているようで、延々技術などに関する説明が登場するいっぽうで全体的な文体はタイトルの印象どおりに軽〜〜く、とくに主人公・泉の話し方や人柄は根暗なオタクなら絶対好きになってしまうこと請け合いです。ボリュームも手頃で、一日あれば間違いなく読めるでしょう。

物語上に儲けられたハードルも読んでいてストレスとなるようなものは無く、最後まで楽しく読むことができます。

ふだんあまり小説、文章作品は読まないという人にもオススメできるスナック感覚のSFと言えるでしょう。

Kindleなら400円ちょっとで今すぐ買えるので、僕が池袋晶葉にどんなことを考えているのか知りたい人はぜひ読んでみてください。オススメです。

 

 最後に、友人たちが描いた僕の大好きな成人池袋晶葉の絵にリンクを貼っておきますので見て良くなってください。さようなら

 

コレダソン on Twitter: "成長した池袋晶葉みたいなのを想像して描いていた http://t.co/69FLq6SEpt"

 

https://twitter.com/go_yas/status/665180224682770432

 

ふわふわの泉 (ハヤカワ文庫JA)

ふわふわの泉 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 

 

*1:余談ながら子供の頃はNHK教育によく出演し、子供たちから人気を得ていたと考えます。NHK教育(現名称Eテレ)の科学番組は『かんがえるカラス』『大科学実験』などかなり尖っておもしろい番組も多いので視聴をおすすめします

*2:成人した池袋晶葉は長い交際の果てにかなりこうしたことに対する照れの感情が薄くなり、むしろプロデューサー側の方が照れたりいい匂いしたり柔らかかったりして恥ずかしがる立場となっています