「池袋晶葉」というキャラクターの転がし方の見事さについて
'15年7月7日、七夕キャンペーンがはじまりました
リーダーにしたアイドルが短冊に書いた願いが読めるというこのイベント、
キャラクターによっていろいろ温度差はあるのですが
池袋晶葉は上記のような、意外なメッセージを残しました
コレ、非常にいいなあと思いまして
というかその
ちょっと軽く泣いたんですけど
アーーーーーーーーーーーーー池袋晶葉の短冊めっっっっっちゃ泣くやつじゃないですかこれ…………………………………… pic.twitter.com/5UL7HFVWvr
— 暴力 (@barzam154__) 2015, 7月 6
で、なんでこの池袋晶葉の短冊の願い事が「イイ」のか
ということをザッとお話します
◆池袋晶葉というキャラクター
必要ない気もしますが改めて「池袋晶葉」についておさらいします
彼女は'11年11月下旬にはじめてモバマスに姿を現したキャラクターで、
実装時期的にはかなり古参の部類にはいります
「すさまじい科学力によりロボを開発する天才少女」
というプロフィールを持つ彼女は、ゲーム中でもさることながら
二次創作などでも特殊なシチュエーションを実現させたり、
コメディリリーフとして物語を回す役割として非常に重宝するキャラクターであるため、
よく姿を見かけるキャラクターでもあります
また、実際に育ててみると歳相応の少女らしい"弱さ"も兼ね揃えており、
非常に多様な面を持つキャラクターであると言えます
このあたりについては以前、FC2ブログや同人誌にて書いたので
未読の方は下記を参照してください
◆天才であろうとする心
さて、そんな実装当初から「天才」を自称する彼女が、
なぜ、七夕に
「本当の天才になりたい…!」
というような願い事を書いたのでしょうか
そのヒントは『お嬢様チャレンジ』というイベントにあります
これについても以前、このブログで散々言及しましたが
「知らない」という方は下記リンクを参照してください
お嬢様をテーマにした舞台公演で、
池袋晶葉は自らのアイデンティティともいえる「ロボ」を封じられ
舞台上で生のピアノ演奏を成功させなければならない大役を担うこととなります
いつも自身を満々にみなぎらせていた彼女ですが
このときばかりは非常な緊張を強いられてしまいます
無理もないこと、得意なロボ製作ならともかく
ピアノ演奏などこれまでの人生で経験がない
ましてや「ドレミ」の位置すらわからないのですから
でも"天才"なら……
常日頃、彼女が自称している”天才”ならば、
生まれつき優れた才能を備えた人物であるならば、
問題なくこなせるはずです
しかし彼女は残念ながら天才ではないのです
ロボを作ることはできても、
なんでもそつなくこなせる天賦の才能は身につけていない
これまでも少女らしい弱みを見せることはありましたが
ここでついに彼女は自分の口から
「自分は天才ではない」
と認めてしまうのです
ではこれまでのアイドル活動は?
果たしてプロデューサーにスカウトされ、
'12年のお正月より開始してきた
アイドル活動はどうだったでしょうか?
それまで経験してきたのでしょうか?
天賦の才によっていきなりうまくできていたのでしょうか?
いえ、そんなことはありません
決してアイドルとしての活動も平坦な道ではありませんでした
ですがそんなアイドル活動も、楽しみを見出すことと、
たゆまない努力によってこれまで続けてくることができました
そう、池袋晶葉は天才を自称をしているものの、
実は努力によって勝利を勝ち取ってきた子なのです
そして、それはアイドルチャレンジでも変わりませんでした
そして彼女は舞台を成功させます
これまで通り、「天才だから」ではなく「努力と挑戦」によって
これまでは自分のことを「天才」だと信じていた池袋晶葉
ですが、舞台公演での挫折によって「自分は天才ではない」
と認めてしまいました
しかしすぐに「天才ではない自分でも物事をやり遂げることができる」
ということに気づくことができました
舞台公演というアイドルチャレンジを経て、
池袋晶葉は大きく成長することができました
そしてこれからは「天才であると思い込んでいた自分」を捨て、
「本当の天才になりたい」と思い始めた
それが短冊にあのようなことを書いた経緯なのではないでしょうか
「天才になろうとする池袋晶葉」の物語が、いま動き始めている
そう感じます
◆これからの池袋晶葉とこれまでの池袋晶葉の転がし方の見事さ
こうなってくると今後、俄然楽しみになってくるのは一ノ瀬志希との絡みです
後にアイドルチャレンジのエピローグにて
「劇やパーティは裏方の方が……」というフォローが入れられるなど、
*1:ちなみに池袋晶葉だけでなくほかのアイドルも妙にやっつけ仕事が目立ち、正直3周年メッセージはプロのライターの仕事とは思えませんでした