仮面ライダーWの聖地を見にいきがてら川越に遠足にいった日記
川越……やはりいい風が吹くなあ……。マシーナリーとも子よ。
なぜ私がこんなところにいるのか。それは一通の依頼から始まった……(タイプライターを打つ音)。
その依頼は、埼玉県川越にある仮面ライダーの聖地を巡礼しブログにしたためてほしいというものだった。なんでも『仮面ライダーW』の鳴海探偵事務所と使われていたかもめビリヤードが5月には取り壊されてしまうらしいのだ。ほかにも数カ所、仮面ライダーにゆかりの場所が川越にはあるらしい。風都がそこにあったという記憶を失わせはしねー……。
そんなわけで、こうして私たちは川越に立っているのであった。川越、完全に初めて来たな。
ボーッと依頼者を待っていると、「おや?」という顔で人当たりの良さそうな男が近づいてきた。薄い色のサングラスをかけ、パナマハットを被った陽気そうな男である。依頼者だろうか……?
男は私の前に近づくと少し気まずそうに頭をかき、ズボンをまさぐりながらこう言った。
「よぉ。あんたとは初めて会うが……なんでかわからないが、いつからか持ってたんだよ。これを。これはあんたの物だろう?」
男は奇妙な箱を取り出した。これは……!
仮面ライダーエボルのライドウォッチだ! 近所のスーパーで買えなかったやつ!
「よくわからないが、そいつぁあんたが持っておくべき、そんな気がするんだ。持っていってくれ。頼んだぜ」
男はポンと私の方を叩くと、現れた時と同じように忽然と姿を消した。あの男は何者だったのだろうか……。
依頼者と合流した私たち*1は「仮面ライダーとは関係ないけどせっかくだから」と川越駅前の笹寿司に向かった。関口ィ〜……。
ここの寿司職人はスーパー寿司職人らしい。スーパー童子やスーパータイムジャッカーと関係があるのかもしれない。油断はできない。
寿司はうまかった(1000円くらい)。
これから仮面ライダーの聖地巡礼をするというのにこの段階で「『仮面ライダークローズ』のあの展開はアリなのか」「これからのジオウはどうなるのか」などのオタク・トークが出て小一時間を使う。
寿司を食ったので旅を開始する。かもめビリヤードまでは10分だか15分だか歩くと着く。
途中の雑貨屋で廃材でできた謎のグフと遭遇する。鉄男みたいだな。こういうの、こういう街によくいるよな。前にもエイリアンとか50万円くらいで売ってる店を見たぜ。
よく見ると左腕の装備を見るとグフ・カスタムを意識しているようなのだが、右手はふつうのグフのようにヒートロッドを握っている。グフ・カスタムに至る過渡期のグフなのかもしれない(前向きな解釈)。
しかしこのグフに3万円出す奴はいるのか? 謎だ。
途中ダラダラ甘酒を飲んだりしつつ……
歩いていると「何か」を感じる……。これは……風だ! 風都のみんなが僕たちに力を……!?
あっ……!?
ペレペッペッポペレ~ペ~♪ ←仮面ライダーWのOPの最初の音
間違いない!!! 鳴海探偵事務所だ!!! かもめビリヤードだ!!!
意外と本当に、街を歩いているとどかっと唐突に現れるので「えっ、これ!?!?」感がすごい。
現在はなんか学生が作った? らしい? 謎の光る傘が置かれている。光る傘。引越したら光る傘。
仮面ライダーのロケ地にオロナミンCの顔ハメ看板があるのもなんか胸熱だな……と思ったけどよく見たらパチモンじゃねーか! なんだよ!でも自分の力で成し遂げないと、意味ねーんじゃねーか?
当然ながら中には入れない。まあ中の撮影をここでやったわけではないけど。
現地だと「思ったより奥行き、というか幅がなく感じるな」と思ったけど見比べるとそうでもないな。
取り壊されてしまうんやなあ。とはいえ現状有効に活用できてないわけだし仕方ないといえば仕方ないんだよな。でもまあ一度こうして生で見に来ることができてよかったぜ……。人の記憶に残れば記憶のなかで存在してくれるからな……。俺たちもお前を忘れるかよ、かもめビリヤード……!
さて、かもめビリヤードから数分歩くとまた仮面ライダーの聖地があると言うので、行く。マジで2~3分くらい歩くと……
あ!!!!!!!!!!!!!
マネードーパント回に出てきた和菓子屋!!!!!!!!!!
っていうかお店の名前そのまんまなのね。
どっちかというとジオウのキカイ回で出てきた店という印象が強いかもしれん。
ヒューマノイズには親近感覚えましたね。私もサイボーグなので……
お団子をいただく。うまい。なんか2本で150円とか180円とかそんなもんだった気がする。
また、付近には井坂先生の診療所の外観として使用された中成堂歯科医院もありました。ディケイドにも出てたな。実際に歩いてみるとマジで鳴海探偵事務所から近所すぎて笑ってしまう。あいつらこんなご近所さん同士で生きるか死ぬかのバトルやってたんだな……。
なんとなく「ついでに撮ったんだな」というのが伝わってきて楽しい。
ところでWとは関係ないけど『仮面ライダー電王』のミルクディッパーに使われたお店もすぐ近くにある。
モダン亭太陽軒さんである。姉さんのお店、洋食屋さんだったのか……。
やってればメシを食ってみたかったんだけどなんかやってなかった。
というわけで聖地巡礼は終了。あとはふつうに遠足して遊ぶ。なんつっても川越はふつうに観光地なのである。小江戸なのである。なんかレトロっぽい雰囲気の素敵な町並みがゲギョっと攻めてきて良い。路上喫煙は当然禁止だ。
このテの観光地にあるチェーン店はだいたい現地ナイズされているものだが、この川越ナイズされたスタバはなかなかいいな。我々は仮面ライダーが好きな気持ち悪いオタクなのでこの看板を見て「疾風・切札っぽいな」と吐いていた。
いやー歩いてるだけで雰囲気いいな。すべての建物の雰囲気が良い。焼きまんじゅうだのサツマイモ揚げたやつだの歩きながら食えるものもたくさん売ってるのでブラブラするだけで完全に楽しい。いや~ほんと雰囲気がいいな……
雰囲気いい……え!?
その薦め方は無理あるだろう。まだ飲み物って言われたほうが抵抗ないぞ。
っていうかお散歩カレーって何……。さっき確かに私は「歩きながら食えるものもたくさんあるよ!」っつったけどカレーを食わせようとするなよ……。
気になりすぎたので行ってみた。オシャレな店じゃん……。
これがおさんぽカレーだ。なるほどプラスチックのカップにカレーをブチ込んでいる。食いやすいか食いにくいか、というとこれが意外と食いやすい。まったく問題なく歩きながら食うことができる。これは意外と頭がいいんじゃないか? この集団を使えばあらゆる米飯を用いた料理が歩きながら食えるのでは。カツ丼とか。
値段は600~700円くらいだったと思う。ふつうですね。そして量は少ないのかと思うとふつうにどんぶりいっぱいぶんくらいの米が入ってて狼狽える。ふつうにこれ間食とかじゃなくて一食分あるやんけ。ウマいけど。
ほかにも異常にコクのあるおもちゃ屋さんがあったり
最新のおもちゃもありつつ、なぜか未開封の「データック」が売っていたり店面積に対して商品数がすごすぎかったりしてすごかった。
菓子屋横丁というやたらお菓子とかが売ってる空間に行く。
お菓子だけでなくむやみに巨大などうぶつたちもたくさんいる。なんだなんだ。
この横丁もこんな感じにむやみに雰囲気が良い。
これはタイポグラフィが良すぎるサンドイッチ屋。
せっかくお菓子屋が乱立している横丁にいったのになぜかビールの写真しかなかった。小江戸で飲むコエドビールですよ!
小江戸を堪能したので少し離れて駄菓子問屋に行く。中身はまあ普通の駄菓子問屋なのだが依頼者から「このお菓子は今回の旅で買うべきだ」と言われたので買う。なんだ旅で買うべきお菓子って。
それがこのセブンスティックである。サクサクした記事にチョコが入れられた、よくある感じの駄菓子だ。
裏返すと……
ジ、ジオウ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
最後に川越駅とかもめビリヤードのあいだにあるききざけ処に入ってオワりました。
これは新潟駅前とかにあるのが有名な、あのコインを入れるとチョットずるいろんな日本酒が飲みまくれるという人類的にダメな空間でうまいうまいといろいろ飲みまくってるうちにオワりました。
なかでもなんかワイン酵母を? 使った日本酒? ってやつが「マジでワインみたいな味する!!!!」って感じですげーうまかった。コスパいいのでなんだったらここに来るだけでも川越に来る価値はあるかもしれない。とてもいい。
仮面ライダーめあてで来たので街を歩いていてラーメン屋に出くわすたびに「風麺じゃない!?!? 風麺じゃない!??!?!」「ライドウォッチくれるんじゃない!?!?!」と騒いでました。
というわけで仮面ライダーきっかけで川越をうろついてきましたがなかなか最高でした。なんつっても都内から1時間ちょいで来れて割と「旅行してんな~」気分を味わえるのがいいですね。先に書いたとおり、仮面ライダーWの聖地が5月でなくなっちゃうらしいのでいまのうちにプラっと行ってみるといいんじゃないでしょうか。ほんじゃな。
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