ゲゼルシャフトとゲマインシャフト

電子書籍について渋い顔をするお方もまだまだいらっしゃるだろうが、個人的にはkindleアプリを導入してから圧倒的に読書量が増えた。多分10倍くらい読むようになった。

とくに専用のタブレットに比べると、スマホはマンガが読みにくいため逆に文章だけの本をよく読むようになり、これまで読まなかったジャンルの本をいろいろ読んでおり、楽しい。

今読んでるのは『新約聖書を知っていますか』というエッセイで、これはミステリー作家の著者が新約聖書を噛み砕き、信仰心がなく作家であるという立場を活かした解釈を読ませてくれる本だ。

 

新約聖書を知っていますか

新約聖書を知っていますか

 

 聖書は読み物としてはサイアクに読みづらい。いくら成り立ったのが大昔とはいえ、読者に読ませる気がなさすぎるのではないだろうか?

そう思って30年の長きに渡り聖書を避けてきた僕にはいろんな熱量がちょうどいい本でとてもおもしろい。もう少しで読み終わってしまうのが悲しいくらいなので、次は旧約聖書版やギリシャ神話版を読んでみようかなと思ってしまっている。

 

ちなみに個人的に聖書を読んでみようかと思ったきっかけは先日遊んだ『バイオショック インフィニット』の存在がとても大きい。欧米の娯楽を喜ぶものとして、やはりキリスト教的価値観が理解はできなくても知って考えられるようになりたいなーと思ったわけである。

barzam154.hatenablog.com

 

聖書、昔から「読みにくすぎる、ふざけるな」と思っていたけど改めて解説されると本当に笑ってしまう。例えば同じ名前の登場人物が多すぎる点などだ。

 

 そういうのやめろ!!!

 

また、自分は聖書に対して縁がないがうえにかなり勝手に「欧米ではめちゃめちゃ尊いものに違いない」と思っていたのだが、割りと適当に消化する読み方もあるんだそうである。

 

 

うーんおもしろい。「マタイ読み」である。雰囲気としては「名古屋撃ち」とか「ベガ立ち」みたいなゲームスラングを彷彿とさせる。

 

ところでこの本を読んでて覚えた言葉があるので胸に刻む意味で記しておこう。これまでの僕の無教養な人生ではまったく縁がなかった言葉だが、

ゲマインシャフト

ゲゼルシャフト

という言葉がある。

カッコいい。

すごくカッコいい響きだ! 

なんてったってドイツ語である。

クーグルシュライバー、グーテンモルゲン、イェーガー、ポルターガイスト、アイン・ツヴァイ・ドライ、アオファインナンダー・フォルゲンテ・ビュルフェ、カッコいい言葉はなんでもドイツ語である。

意味はそれぞれ「共同体」「社会」である。

縁で結ばれた関係が「ゲマインシャフト」、利益のために結ばれた関係が「ゲゼルシャフト」とまあそんな意味なんだそうである。

今度友情を感じたら「俺とお前はゲマインシャフトだな」と言ってやろう。

僕だって「グローバルでのマーケットシェアを獲得するには更なるコストリダクションが必要だ」みたいなビジネスカタカナ語はそんなに好きじゃないが*1ゲマインシャフトはいい。あんまり使う人がいないしドイツ語だ。

 

読んだ本からカッコいい言葉をマネするのはおそらく深町丈太郎の受け売りだろう。深町丈太郎は「僕が彼らのように生きたいと思うフィクションのキャラクター5傑」の中のひとりであり、人生の目標に近いキャラクターである。

 

f:id:barzam154:20170706004817j:plain

教育テレビで知った言葉をすぐ引用。バカだと思う。

 

f:id:barzam154:20170706004840j:plain

しかし死ぬほど楽しそうに実直に生きるのだ彼は。それにしても谷口ジローは本当に絵がうまい。『事件屋稼業』の続きがもう読めないのは本当に寂しい。

 

非常にとりとめのないブログとなりましたがとりあえず今日ブログを書いた目的はブログに書いておくことでゲゼルシャフトゲマインシャフトという言葉を覚えておこうとしたためただけです。僕はためにならないインターネットを読むのが大好きなのでこれでいい。

 

f:id:barzam154:20170706005329j:plain

f:id:barzam154:20170706005345j:plain

まぁ「本を読め」とは僕も小さいころ言われましたがなんだかんだで人生を楽しく生きるためにはやっぱり教養があったほうが有利で、本読むのが手っ取り早いということですね。大事なことは全部マンガが教えてくれた。聖書は最高。とりとめもなければオチもありませんが今日なんとなく思ったことはそんな感じのことです。

 

f:id:barzam154:20170706005519j:plain

そして教養も最高だが同時に暴力も最高である。みんな、DOOMをやれ。

 

 

 

 

 

 

*1:それはそれとして世間ではビジネスカタカナ語は嫌われすぎじゃないかと思う。僕だって普段から「マター」とか「コンセンサス」とかは使うぞ。ようは餃子の王将用語みたいなものだと思うのだけど頭から否定されすぎな気はしてしまう